子どもの 便秘 は、放置してしまうと悪化してしまって治りにくくなってしまいます。悪化するとうんちが硬くなってしまい、うんちをするときに痛がったり、肛門が切れて血が出てしまうこともあります。そうならないよう、もしお医者さんから 下剤 を処方されたら、不安がらずにちゃんと使ってあげましょう。
まずは出してあげましょう!子どもの便秘に使える下剤とは
子どもの便秘と大人の便秘はどこがちがう?
子どもの便秘は、軽いものであれば生活習慣に気をつけてあげれば比較的簡単に改善することができます。しかし、放置して悪化させてしまうとうんちが硬くなって、排便のときに肛門が痛くなったり、切れて血が混じってしまうこともあります。
大人だと「便秘が治ればこの痛みはなくなるのだから、便秘を治さないと」と理解することもできますが、小さなお子さまだとそうもいきません。うんちをすること自体がこわくなってしまって、うんちを我慢してしまいます。
すると、うんちはますます硬くなって、痛みも強くなり、それをさらに我慢してもっと硬くなるという悪循環におちいってしまうのです。
こうなってしまうと下剤の出番となります。生活習慣の改善では解決できない状況になってしまっているので、まずはすっきりうんちを出してあげましょう。
子どもによく使われる下剤と、その効果
子どもに使われる下剤は大きく浸透圧性下剤と刺激性下剤の2つにわけられており、これらを単独で使用したり、場合によっては組み合わせて使ったりします。
浸透圧性下剤
うんちそのものを柔らかくします。代表的なお薬としてマルツエキスがあります。糖分にはうんちを柔らかくする作用があり、それを利用したものです。さつまいもから作られる麦芽糖を主成分としているので、体への負担も少なく、子どもにも利用しやすくなっています。
酸化マグネシウムも昔から使われているもので、腸の中に水分を引きよせる作用があり、うんちに含まれる水分が増えてやわらかくなります。習慣性がなく長い期間にわたって使うことができます。
刺激性下剤
腸の働きを活発にさせて排便を促します。よく効くかわりに、習慣性があり長期間にわたって使用すると効果が弱くなります。代表的なお薬としてはラキソベロンがあります。これも液状のお薬なので子どもにも飲ませやすくなっています。
浣腸や座薬も腸を刺激して排便を促すタイプの下剤になります。こちらのほうは即効性に優れていて、すぐに効果があらわれます。イチジク浣腸などで子供用のものが販売されています。
下剤は副作用や習慣性があるので、お子さまに利用することに躊躇する方もいらっしゃるかもしれません。基本的には、子供用の下剤は効き方も穏やかで体の負担も少なくなっていますし、正しい使い方をすれば問題はおこりにくくなっています。
お医者さんが必要だと判断して処方された場合は、ちゃんと服用させてあげてお腹をすっきりさせてあげましょう。
それでも心配だという場合は、小児科の先生にちゃんと相談したうえで漢方薬などを利用するといいかもしれません。小建中湯などは子どもにも使うことができますし、便秘以外にも腹痛や夜尿症に効果があるといわれています。
生活習慣の改善も同時進行ですすめましょう
うんちが出てすっきりすれば、お子さまも排便は気持ちがいいものだとわかってくれます。ここでうまく便秘の悪循環を終わらせてしまえるよう、生活習慣も改善していきましょう。
子どもの便秘の原因としては、母乳からミルク・離乳食への移行、トイレトレーニングのストレスなどがあります。移行期の場合は、食事の内容に野菜を加えたり、りんごなどの整腸成分が豊富なものを食べさせてあげたりすれば少しずつ改善されていきます。
また、トイレトレーニングのあいだは、失敗してもしかったりせずに辛抱強く見守ってあげるのが大事です。上手にトイレができたときは褒めてあげたり、ご褒美をあげたりしてトイレは楽しいものだというイメージを作れれば、子ども自身も協力してくれるようになります。
まとめ
まずは出してあげましょう!子どもの便秘に使える下剤とは
子どもの便秘と大人の便秘はどこがちがう?
子どもによく使われる下剤と、その効果
生活習慣の改善も同時進行ですすめましょう