子供の体の目立つ箇所に大きなあざがあった場合、友達からの辛い視線にさらされる可能性を心配する親は少なくないと思います。親としてはどうにかして 治し方 を探し出し、できる限り早期に治療をおこないたいと考えるものでしょう。
今回はさまざまな あざ を紹介します。
あざの代表的な治し方のレーザーでは治療不可能な怖いあざも(前編)
あざとは?どのような種類があるの?
私たちが日ごろあざと呼ぶものはおもに打撲などの内出血によってできる青紫色のもので、基本的には一時的なものです。ここで紹介するあざはそういった外傷以外のもので、皮膚や血管細胞の奇形によってでき、メラニンのできる層や量によってできる色も異なるものです。
あざは医学的には母斑と呼ばれていて、ほくろも母斑の一つです。母斑はできる場所や大きさなどによって良性のものと、悪性のものがあります。成長に伴い巨大化してきたり、腫れや膿などが発生した場合は注意が必要ですので一度皮膚科を受診することをお勧めします。
あざの種類や特徴を知って治し方も学びたいものです。ではあざにはどのような種類があるのでしょうか。あざの色別にあげてみました。
青あざには太田母斑、蒙古斑があります。蒙古斑は生まれつきできるもので、おもにお尻から背中にできます。それ以外の場所にできる蒙古斑を異所性蒙古斑と言います。中には成人になっても残っている人もいますが、ほとんどの場合5年から10年程度で自然に消えます。
蒙古斑があったからと言って体への影響は特にありません。しかし10年以上経っても消えることがなく、あざ自体に腫れが出るなどの変化があらわれた場合は、蒙古斑以外の疾患の可能性があります。
子供の体の一部に大きく染み付いたその印は、子供自身は痛みがなくとも、親の心には痛々しく見える場合があります。心配な場合は乳児検診などでその都度医師に確認をして、自然に消える蒙古斑でない可能性が高い場合は、専門医師がいる皮膚科や形成外科などで再診をすることをお勧めします。
太田母斑は生まれつきある場合もありますが、多くが思春期に発症し比較的女子に多くみられます。悪性ではありませんが自然に消えるものではありません。
黒あざには色素性母斑、いわゆるほくろや獣皮様母斑があります。色素性母斑の中でも生まれつきあるものは先天性色素性母斑と言い、生まれたのちにできるものを後天性色素性母斑と言います。
剛毛をともなったものを獣皮様母斑と呼びます。そして直径20cm以上あるものは巨大色素性母斑と呼ばれます。巨大色素性母斑は約2万人に1人の割合でメラノーマと呼ばれる悪性黒色腫に発展すると言われ、皮膚がんの原因ともなりうるものです。
そのため黒色のあざはしっかりと経過観察が必要になります。茶あざには扁平母斑、カフェオレ斑、ベッカー母斑があります。扁平母斑とベッカー母斑に関しては体への悪い影響がないものがほとんどです。
ベッカー母斑は思春期に出てくる場合が多く、レーザー治療で一時的な切除は可能ですが、再発率が高く、症状に応じて外科的手術を勧められる場合もあります。
しかしカフェオレ斑はレックリングハウゼン病と呼ばれる骨、目、神経などにさまざまな病変が生じる難病指定である遺伝性疾患に伴う症状であるため注意が必要です。
赤あざにはいちご状血管腫、海綿状血管腫、サーモンパッチ、単純性血管腫があります。血管腫とは生まれつき血管に奇形がありあざのようにみえるものです。
ほとんどの場合良性とされますが、まれに悪性だった場合、内臓への合併症を引き起こして、血が止まりにくくなるというカサバッハ・メリット症候群という疾患につながる可能性もあります。
まとめ
あざの代表的な治し方のレーザーでは治療不可能な怖いあざも(前編)
あざとは?どのような種類があるの?