子供を出産した直後は、元気な産声を聞けただけでひと安心でした。ですが、退院していざ生活を始めると・・・見つけてしまったあざが気になってしまうものです。生まれつきの あざ は 消す ことができるのでしょうか?
あざの種類や治療法について紹介します。
子供のあざを消す方法ってあるの?
あざの種類
あざにはいろいろな種類があります。あざを色別に分類して紹介します。
青いあざ
黄色人種の赤ちゃんは、多くが生まれつきおしりから背中にかけての部分に「蒙古斑」と呼ばれるあざを持って誕生します。これは肌の真皮の部分にあるメラニン色素が見えるものです。
まれに、蒙古斑が腕やお腹・顔などに出る場合があり(異所性蒙古斑)、色の濃いものは大人になるまで消えないことがあります。また、目の周辺や頬・おでこ、口内や白目の部分に青いあざができることもあります(太田母斑)。
赤いあざ
毛細血管が増えてできるあざに「いちご状血管腫」があります。皮膚が盛り上がり、表面がブツブツとなるのが特徴です。目の周り・眉間・額などにできる輪郭のないあざは「サーモンパッチ」と呼ばれます。2~3割ほどの赤ちゃんがサーモンパッチを持って生まれてきます。
毛細血管が拡張してできるのが「ウンナ母斑」です。首の後ろや後頭部にできやすいという特徴があります。真皮の中にある毛細血管が増加することでできるのが「単純性血管腫」です。
茶色いあざ
盛り上がりがなく平面的で、色が薄いものは「扁平母斑」と呼ばれます。悪性化することはありません。
少し濃い目のあざの場合は「カフェオレ斑」と呼ばれます。体に5個以上カフェオレ斑がある場合には、レックリングハウゼン病という遺伝性の病気の疑いがあります。成長とともに神経性の腫瘍ができる病気ですので、専門医の受診をオススメします。
カフェオレ斑が体に多くある場合には、アルブライト症候群の可能性もあります。
白いあざ
皮膚の色素が抜け落ちたような白いあざは「脱色素性母斑」と呼ばれます。一箇所だけという場合には特に問題はありませんが、帯状に広がっているものは「伊藤白斑」のことがありますので、心配であれば専門医の意見をうかがいましょう。
黒いあざ
生まれつき黒いあざ(先天性色素性母斑)がある場合は、成長とともに悪化する可能性が大きいといわれています。特に直径5cm以上のものは要注意です。小さくて数が多い場合もあわせて、専門医の受診をおこなうようにしましょう。
治療できるあざ・治療できないあざ
あざには、治療しなくていいもの・有効な治療法があるもの・治療法がないものなどがあります。
治療しなくていいあざ
蒙古斑は人によって大きさや形が違いますが10歳ころまでには自然に消えるため、特別な治療は必要ありません。いちご状血管腫は6歳くらいまでに自然に治ります。
大きいものであとが気になる場合には治療も可能です。サーモンパッチも成長とともに薄くなります。成長しても気になるのであれば、治療が可能です。
有効な治療法があるあざ
異所性蒙古斑・太田母斑・ウンナ母斑・単純性血管腫・扁平母斑・先天性色素母斑はレーザー治療で消すことができます。
濃いあざほど治療に時間がかかるため、薄い段階から治療を始めるのがオススメです。単純性血管腫はレーザー治療により薄くなりますが、複数回の治療が必要となります。
また、扁平母斑は治療によって消えますが再発することが多いと言われています。脱色素性母斑の治療には紫外線治療・表皮移植が有効です。
先天性色素性母斑は範囲が広い場合などは切除による除去後、他の場所の皮膚を移植するという選択肢もあります。
専門医による診断をオススメするあざ
カフェオレ斑にはあざだけでなく、レックリングハウゼン病やアルブライト症候群といった病気が原因のことがあります。経過観察をして、心配なことがあれば専門医にみてもらうようにしましょう。
治療の判断は専門医や本人の意思に任せる
親は子供の体にあざがあると「消してあげたい」と強く思います。ですが、意外と本人は気にしていないこともあります。
治療が可能なものでも痛みが全くないわけではありませんから、子供が成長してあざを気にするようであれば、専門医の判断をあおいで消す・消さないを決めるのも一つの方法です。
まとめ
子供のあざを消す方法ってあるの?
あざの種類
治療できるあざ・治療できないあざ
治療の判断は専門医や本人の意思に任せる