体の痣やほくろは、個性の一つと考えられます。最近では「アルビノ体質」の外国人女性が、体全体に亘るくっきりとしたあざを生かしてトップモデルになった例もあります。
しかし、状態によっては人生に影響する場合もあります。消すことを決断した時、 痣 を 早く治す にはどのような治療があるでしょうか。
痣 早く治すための知識(前編)
影響力のないものも、影響力のあるものも「あざ」
あざには先天性のものと後天性のものがあります。後天性のものは、外傷によって起きた皮下内出血による紫斑で、「青あざ、青たん」と呼ばれるもので放っておいても時間がたてば自然と消えます。
先天性のものにおいては、時間がたてば消えるもの、消えにくく治療が必要なもの、治療してもなかなか治すのが難しく、治せないものとさまざまです。あざの種類別にどのような対処法があるのか、あざは時間の経過も影響が出ますから、知識に留めておくと良いでしょう。
一般的な「青あざ」(紫斑)
子どもから大人まで、誰もが日常のごく普通の出来事として経験する青あざ。これは何もしなくても自然治癒しますが、顔など見える所に大きく真っ黒に青あざを作ってしまい、何とかしたいということもよくあることです。少しでも早く治すために、以下の方法を参考になさってみてください。
1.外傷後3日以内で腫れや内出血があるうちはアイシングします。これは、打撲などによる患部を冷やすことによって血流を抑え、内出血や炎症を抑制する目的です。
この時、氷嚢があれば良いですが、なければ食品に使われる保冷材でも構いません。保冷剤を直に皮膚にあてるのではなく、ハンカチやタオルに包んで使います。
2.患部の腫れや内出血が治まったら、36~37度で温熱療法を始めます。温めたタオルを患部にあてる、ぬるま湯につかるといった方法でおこないます。これは血流を良くすることで、内出血によって皮下に留まった血液を運び、あざの色を消していくためです。
3.ヘパリン類似物質の含まれるクリームやローションを塗ります。アトピー性皮膚炎などによく使われる保湿成分ですが、血液の凝固を抑え血行を良くする成分ですので、青あざを消す促進作用が期待できます。
4.食事は鉄分やビタミンCを積極的に取ります。青あざになり易い、治りにくい人は鉄分やビタミンCが足りていない傾向がありますから、日ごろから心がけるのも良いでしょう。
保険適応、レーザー治療で良くなるあざ
先天性のあざには、よく知られるもので蒙古斑がありますがほぼ子どもの成長で自然に消えます。
しかし、他のあざは薄く残ってしまうもの、濃く残ってしまうものがあります。現在は皮膚科治療で改善できるあざもあり、保険が適応のものもあります。
レーザー治療に限らず、子どもの治療は心配な面も多くありますが、生後数か月から可能な治療です。新陳代謝の盛んな赤ちゃんであれば、効果も期待できますから医師と相談のうえ決断するのも良いでしょう。
単純性血管腫(ポートワイン母斑)
赤ワインのような濃い色のあざですが、自然には消えないため、気になる部位の場合はレーザー治療が効果的です。
異所性蒙古斑
お尻以外の場所の蒙古斑ですが、色が薄ければ成人までに目立たなくなります。濃い場合は残りますのでレーザー治療します。成長してからより、幼児期のレーザー効果が高いあざです。
太田母斑
顔にできる青や褐色のあざは、残念ながら成長と共に色が濃くなります。誕生の頃は薄いものでも、その後濃くなっていきますので乳幼児の頃からレーザー治療することを勧められます。レーザー治療で退色効果が高いあざです。
扁平母斑
一番多いあざです。扁平母斑そのものは体に悪影響はありませんが、このあざはレーザー治療しても一度は良くなりますが、再出現する可能性が高く、再出現した場合はほぼ元の状態まで戻ってしまいます。完全に消すことが難しいあざです。
いちご状血管腫
状態はまちまちで自然に消えるものもありますが、残りそうな場合にはレーザー治療が有効です。あざが小さいうちなら、レーザーで膨らみも抑えることができます。ただし、膨らみが大きい場合は皮膚の垂れもあり得ます。その場合は手術が必要になります。
まとめ
痣 早く治すための知識(前編)
影響力のないものも、影響力のあるものも「あざ」
一般的な「青あざ」(紫斑)
保険適応、レーザー治療で良くなるあざ