発達障害と聞くと、人よりも劣っているというイメージがあるのかもしれません。ですが、それは偏見であることが垣間見られます。
なぜなら、発達障害を持つ者の多くには発達凸凹が認められ凸の部分では並外れた才能を持ち、持ち前の集中力とこだわりによって何かを成し遂げてしまうことがしばしば見受けられるためです。
それでは、なぜ発達障害や アスペルガー を持つ 芸能人 たちが自身の障害を公表したのでしょうか?
発達障害やアスペルガーを持つ芸能人が障害を公表した理由?
発達障害を抱える有名人
発達障害を疑われる有名人は大勢います。今回は、自身により発達障害を公表した有名人をご紹介します。
日本人では、黒柳徹子が2001年に出版した「小さいときから考えていたこと」の中で、読字障害と算術障害を持つことを告白しています。
読字障害や算術障害は、学習障害と呼ばれ自閉症やアスペルガー症候群、ADHDと並ぶ発達障害の一つです。
読字障害は、文字の形や構成を正しく認識することの困難な障害です。
例えば、文字がかすれる、動いて見える、読んでいると途中から行が移動してしまう、このような症状がみられディスレクシアとも呼ばれます。
アルファベットを使用する欧米では、人口の10%~15%の割合で読字障害が認められ、漢字やひらがなを使用する日本でも5%~8%の割合で読字障害が認められます。
算術障害とは、数の概念を認識することが難しい障害です。
スティーブン・スピルバーグやトム・クルーズもディスレクシアを公表し、「学生時代は、文字が読めないことでいじめにあっていた。」と、告白しています。
また、2009年に行われたイギリスのオーデション番組で、美しい歌声を披露し人々を魅了したスーザン・ボイルも自身がアスペルガー症候群だと告白しています。
小説家では、ドラマや映画化された「今、会いにゆきます」を手掛けた作家・市川拓司も自身が発達障害であることを公表しています。
その他では、数学界のアカデミー賞とも呼ばれるフィールズ賞を受賞した数学学者リチャード・ボーチャーズも自身が自閉症であることを明かしています。
では、なぜ発達障害をカミングアウトしたのでしょうか?
発達障害だと告白すれば、世間の彼らを見る目は必ず変わります。それは、良い面もありますがリスクを伴う行動でもあります。
それにも関わらず、誰もが知る有名人たちが発達障害をカミングアウトした行為には理由があるのでしょう。
スティーブン・スピルバーグは、発達障害を持つ子供たちへ「思っているよりも、一般的なことだと理解してほしい。対応の方法はあるし、それが原因で人生が不利になるわけではない。」と、メッセージを送っています。
また、トム・クルーズが、ディスレクシアについて啓発活動を行っていることは有名ですが、彼は学習障害を持つ子供たちの支援活動をも行っています。
ディスレクシアについて理解を求める彼の活動は、彼のライフワークの一環となっていると言っても過言ではありません。
発達障害をカミングアウトした有名人たちの行動には、「障害に対する理解を求めるだけでなく、周囲の支えの大切さや人生を諦めない勇気」といった熱いメッセージが込められているのではないでしょうか。
親にできること
日本では、「個性を育てる、個性を大切にする。」と言いますが、現実はみんなと同じように行動することが求められ、物事が平均的にできなければ問題視されてしまいます。
ですが、大切なことはみんなと同じようにできることではありません。将来、自立して生きてゆける力を身に付けさせることなのではないでしょうか。
多少苦手なことでも、少しのサポートがあれば克服できることはたくさんあります。
脳の使い方が私たちとは異なりますので、もしかすると人とは少し違ったやり方かもしれませんが、彼らのやり方を受け入れ認める必要があります。
また、努力してもできないことやわからないことに対し、周囲へ助けを求める能力が必要となります。助けを求める力も人生では大切な力となるでしょう。
親にできることは子供を受け入れ認めることであり、暖かい気持ちで子供をサポートしていくことです。
そして、人生の困難を乗り越える問題解決能力を身に付けさせることなのではないでしょうか。
まとめ
発達障害やアスペルガーを持つ芸能人が障害を公表した理由?
発達障害を抱える有名人
では、なぜ発達障害をカミングアウトしたのでしょうか?
親にできること