ADHDは先天性の脳機能障がいですが、知能や技能が劣っているわけではありません。「ひらめき力」「行動力」「独自性」が、適性のある分野でたぐいまれなる才能を発揮します。そのことで天才と言われるようです。 ADHD と 天才 の関係は、どのようなものでしょうか?
ADHD(注意欠陥多動性障がい)と天才について
「ひらめき力」の有名な天才
「ひらめき力」は、努力して得られるものではなく、もって生まれた才能です。学術・研究系で多くの有名人の名があがります。トーマス・エジソン、アインシュタイン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどADHDだったのではないかと言われています。
天才の1人・エジソンといえば、有名な発明王です。エジソンは子供の頃から天才だと、もてはやされていたわけではありません。むしろ、小学校を3ヵ月で退学になってしまう問題児だったのです。エジソンは学校にとっては、問題児であったけれど後に発明王と呼ばれる程になります。
それは、教育熱心な母親がエジソンの興味をもった科学の勉強の環境を与えたからです。
「行動力」の有名な天才
「行動力」といえば、政治家または、軍人の名があがります。パットン将軍、リンカーン大統領、ウィストン・チャーチル、ベンジャミン・フランクリンなどADHDだったのではないかと言われています。近年では、クリントン大統領の名があがります。
ADHDの短所と言われる「多動性」は、多忙な政治家にとって長所となり生かされたようです。好奇心旺盛で、社交的であることも成功する大きな要因になります。
「独自性」の有名な天才
「独自性」といえば、芸術系でADHDだったのではないかと言われる有名人に多く当てはまります。レオナルド・ダ・ヴィンチ、モーツァルト、近年では、アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブスの名があがります。
天才の1人・モーツァルトは、生涯に600曲以上作曲しました。モーツァルトは、幼少期から天才と言われて育ちましたが、いち早く才能に気がつき支えたのは、音楽家の父親です。父親の存在がなければ、偉大な作曲家には、なりえなかったでしょう。
1つのジャンルにとどまらない天才
多方面にわたって才能を活かせた天才がいます。レオナルド・ダ・ヴィンチは、画家としてあまりにも有名ですが、発明家でもあり音楽家でもあり、建築家でもあり、天文学者でもありました。ベンジャミン・フランクリンは、政治家であり、物理学者であり、気象学者でもありました。両者とも、すべてのジャンルで功績を残しているので、飛び抜けた天才です。
普通の人は、先にあげた職業のどれか1つのものになるもの大変ですが、ADHDの特性を長所として生かしたことで、多方面で数々の偉業を成し遂げたのだと思います。
天才の影には、理解者の存在
才能を持っていたとしても、それを育むことをしなければ花咲くことはありません。天才と言われた多くの有名人には、理解者の存在があります。エジソンには母親、モーツァルトには父親と、天才の影には理解し援助を惜しまなかった親がいたことも大きいです。
天才は他の人と大きく違います。子供の頃から大人になって成功し、世に認められるまで「変わり者」という扱いを受けることがあります。そんな時に励まし認めてくれる理解者の存在は、天才にとって何よりの支えになったことでしょう。
ADHD・子供の才能と親の役割
天才というのは、あくまで世間が付ける評価です。天才と言われたら嬉しいですが、親の願いは、自分の子供が自分らしく好きな道で、幸せになることだと思います。
すべての子供は、可能性に溢れています。なかでもADHDの子供は、得意なことがはっきりしているため、進むべき方向がわかりやすいです。そのため親としては、興味のあることへの協力、バックアップがとてもしやすいとも考えられます。
自分の子供が、得意なことで才能を花開かせる。協力し応援する親が、間近にそれが見られることは、子育ての中で最高のことだと思います。
まとめ
ADHD(注意欠陥多動性障がい)と天才について
「ひらめき力」の有名な天才
「行動力」の有名な天才
「独自性」の有名な天才
1つのジャンルにとどまらない天才
天才の影には、理解者の存在
ADHD・子供の才能と親の役割