学校生活や家庭生活を送る上で、お子さんに気になる行動はありませんか。忘れ物が多かったり、集中力がなかったり、など、「うちの子、 ADHD かもしれない」と思えるような症状に心当たりがある場合には、一度家庭で チェック をしてみましょう。
家庭でADHDをチェックする方法とは
ADHDの兆候
ADHDの症状は、学校生活の中で現れることが多いようです。例えば、学校への忘れ物が多すぎる、授業中にじっと座っていられずにソワソワしたり、立ち歩いてしまったりする、先生の話をきちんと聞かずに勝手に話し出してしまう、など先生に指摘されて初めて、ADHDに気が付くことは珍しくありません。
また、家庭でもADHDの症状に気が付くことがあります。例えば、約束を守れなかったり、宿題の最中に急に遊びだしたり、部屋を片付けることが出来なかったり、といったことがあまりにも頻繁に起きる場合、一度ADHDを疑ってみるといいかもしれません。
ADHDのチェック方法
ADHDの兆候が見られる場合には、まず、家庭でチェックをしてみましょう。ADHDかどうかを見極めるチェックは、アメリカ精神医学協会が定めたDSM-IVの審査基準に沿って行います。
不注意、多動性、衝動性の3方面から普段の様子をチェックし、どの項目もその症状が6つ以上あてはまり、かつその症状が6か月以上続いている場合にADHDと診断します。
また、該当する症状が少なくとも2つ以上の場面(学校、家庭、クラブ活動など)で現れることも前提となります。
ADHDのチェックをすることは、単にADHDかどうかを見極めるだけではありません。お子さんをよりよく理解することにもつながるのです。
不注意のチェック
不注意をチェックするのは下記の項目です。
- 勉強の際に簡単なミスが多い
- 物を失くすことが多い
- 物忘れが多い
- 直接話しかけられても話を聞いていないように見えることが多い
- 授業中に集中する子が出来ずによそ見ばかりしてしまう
- 先生や親から頼まれたことを最後までやり通すことが出来ない
- 友達と遊んでいるときでも気が散りやすい
- 課題を順序立てて行うことが出来ない
多動性のチェック
多動性をチェックするのは下記の項目です。
- 授業中にじっと座っていることが出来ない
- 過度におしゃべりをしてしまう
- 静かに遊ぶことができない
- 不適切な状況で動き回ってしまう
- じっとしていることが苦手で常にソワソワしたり、手足を動かしたりしている
- 余暇活動の際におとなしく参加することが出来ない
衝動性のチェック
衝動性をチェックするのは下記の項目です。
- 順番を待つことが出来ない
- 他人が話をしているときに急に話を遮ってしまう
- 質問が終わっていないのに答えてしまう
- 遊びの最中や勉強の最中に友達の邪魔をしてしまう
- 思ったことをすぐ口にしてしまう
- お小遣いをあげると、すぐ衝動買いをしてしまう
チェックが終わったら
ADHDのチェックが終ったら次に何をすればよいのでしょうか。
それぞれのチェックで6つ以上当てはまり、その症状が6か月以上続いており、尚且つ、その症状が2つ以上の場面で見られる場合にはADHDの可能性を疑うことが出来ます。
その場合、家庭でのチェックで終わらせずに専門家に見てもらうことが大切です。まずは、精神保健福祉センターや各自治体の福祉担当窓口、発達障害者支援センターなどに相談をしましょう。
もし、当てはまる項目が少なかったり、6か月以上症状が続いていなかったりする場合は、引き続きお子さんの様子を見守ってあげましょう。そして、時間を置いてからまたチェックをしてみるとよいでしょう。
まとめ
家庭でADHDをチェックする方法とは
ADHDの兆候
ADHDのチェック方法
不注意のチェック
多動性のチェック
衝動性のチェック
チェックが終わったら