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さまざまな病気を引き起こすアデノウィルス

kata

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adenouirusu

アデノウィルス は、感染すると呼吸器疾患や眼疾患など、さまざまな症状を引き起こすウィルスです。特に乳幼児や児童が感染するケースが多く、子供にとって注意すべきウィルスの一つだといえます。具体的にどのような症状を引き起こすのか、見ていくことにしましょう。


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さまざまな病気を引き起こすアデノウィルス


- 目次 -

  • 50種類以上もの型があるアデノウィルス
  • 3型、7型による咽頭結膜熱(プール熱)
  • 8型、19型、37型なら流行性角結膜炎
  • 7型は重症肺炎を起こすことも
  • 31型、40型、41型は感染性胃腸炎
  • 11型、21型が引き起こす出血性膀胱炎

50種類以上もの型があるアデノウィルス

アデノウィルスは、たった1種類のウィルスというわけではありません。50種類以上もの型が存在します。

2008年までは、血清型という微生物の分類法で1型から51型までに分類されていましたが、その後、遺伝子解析などによって、52型、53型というように、次々と新型のウィルスが報告されています。

アデノウィルスでは、この型が重要で、どの型のウィルスに感染するかによって、発症する病気が異なります。また、型の数が多いため、なかなか免疫がつきにくく、何度も同じような病気にかかってしまいます。

潜伏期間は病気によって異なりますが、おおむね5~7日で、主な感染経路は、だ液などの飛沫や便、直接接触です。かつては時間がかかったアデノウィルスの検査も、抗原検出キットが開発されたことによって、15〜20分程度で判定できるようになり、アデノウィルス感染症の早期診断が可能になっています。

それでは、どの型がどんな病気を起こすのでしょうか。


3型、7型による咽頭結膜熱(プール熱)

主に3型、7型のアデノウィルスによって発症するのが、咽頭結膜熱です。かつてはプールで感染することが多かったため、プール熱と呼ばれています。最近は、プール水の塩素濃度の管理が徹底されたことなどによって、プールで感染することは少なくなりました。

しかし、感染そのものが減ったわけではなく、咳やくしゃみなどの飛沫やタオルの共有などで感染しています。夏期に流行し、患者のほとんどは学童だとされていますが、5歳以下の乳幼児が感染することも多く半分以上を占めています。

感染すると、急な発熱のほか、咽頭炎や結膜炎などの症状が現れます。


8型、19型、37型なら流行性角結膜炎

8型、19型、37型が原因になるのが、「はやり目」と呼ばれる流行性角結膜炎です。新しく分類された53型、54型、56型によっても発症することがわかっています。流行性角結膜炎は感染力がとても強く、主に人の手を介した接触によって感染します。

たとえば、感染している人が目をこすると、こすった手にウィルスが付着します。その手で何かに触れると触った物にウィルスが付着し、その付着したウィルスを他の人が触れることで感染していきます。

患者は1~5歳の幼児に多いですが、年齢に関係なく、成人も含めた幅広い年齢層で見られます。症状としては、目の充血や目やになどで、発熱はあまり見られません。


7型は重症肺炎を起こすことも

3型、4型、5型、7型は、呼吸器感染症、いわゆる風邪を引き起こします。特に扁桃炎は、アデノウィルスによる呼吸器感染症の典型的な症状です。なかでも注意が必要なのが7型で、重症の肺炎を引き起こす可能性があります。

5歳以下の子供に多く見られ、心臓や呼吸器に基礎疾患があると重症化する可能性が高くなります。症状としては、扁桃炎などの風邪症状からはじまって、やがて肺炎の症状が見られるようになります。

髄膜炎、脳炎、心筋炎などを合併することもあり、約10%が亡くなり、約30%に後遺症が残るという報告があります。


31型、40型、41型は感染性胃腸炎

31型、40型、41型が原因になるのは、感染性胃腸炎です。風邪のような症状とともに、腹痛、吐き気や嘔吐、下痢などが見られます。

アデノウィルスは、消化管で増殖する前にのどのあたりで増殖しますので、ほとんどの場合、風邪のような症状が先行してから腹痛を起こします。乳幼児によく見られ、下痢の原因としては、ロタウィルス、ノロウィルスの次に多くなっています。


11型、21型が引き起こす出血性膀胱炎

11型、21型を原因ウィルスとするのが、出血性膀胱炎です。6~15歳の子供に多く、どちらかというと男児のほうがかかりやすい病気です。

特徴的な症状としては、血液が混じっているのがはっきりとわかるような赤い血尿が出ます。また、排尿時の痛みや頻尿といった症状も見られます。通常は、数日で自然治癒します。

アデノウィルスはどの型においても、有効な治療薬は存在しません。そのため、発症した場合は、症状を抑える対症療法を行うことになります。なるべくアデノウィルスに感染することのないように、手洗いの徹底や消毒など、感染予防を心がけてください。

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まとめ

さまざまな病気を引き起こすアデノウィルス
50種類以上もの型があるアデノウィルス
3型、7型による咽頭結膜熱(プール熱)
8型、19型、37型なら流行性角結膜炎
7型は重症肺炎を起こすことも
31型、40型、41型は感染性胃腸炎
11型、21型が引き起こす出血性膀胱炎

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