冬場になると必ずと言っていいほど流行る、嘔吐・下痢症。その流行の原因にはノロウイルスの存在が多く知られています。 ノロウイルス の感染経路は経口感染が殆どであるといってもよいもので、手を口に持って行きやすい子供などは特に感染しやすく、注意が必要です。
ウイルスと細菌では症状や対処方法が違いますので、しっかりとノロウイルスの特徴を把握し、感染予防や治療に役立ててください。
ノロウイルスを正しく理解し、子供の病気を防ごう!!
いつ流行るのか!?
ノロウイルスの流行は毎年、11月から3月の間に多く見られます。しかし、現代では季節に関わらず多くの食材が手に入る事から1年を通してノロウイルス感染症は見られます。
また、3月を過ぎたからと言って油断する事はできません。ノロウイルスの流行が去った後は4月、5月までロタウイルスの流行が見られます。
さらに、この間にインフルエンザウイルスも流行しますので、ウイルスに対する正しい知識を身に着け自分や子供の身を守る事が必要です。
下痢より嘔吐を心配せよ!!
ノロウイルスに感染すると、激しい下痢や嘔吐を伴います。ここで気を付けなければならない事は、汚物の後処理です。後処理をしっかりやっておかなければ、さらなる感染拡大を招いてしまう事になります。
下痢の後処理に関しては基本的にはトイレに流してしまう事が多いですので、さほど気を使う必要はありません。乳幼児でも、おむつの場合はそのまま密封した袋に入れておけば大丈夫です。
しかし、嘔吐に関しては突然起こったりする事もあり、いつどこが汚染されるかわかりません。吐しゃ物で汚染された後、適切な処理を行っていなければ、乾燥後、菌がほこりなどと共に空中を浮遊しそれを吸いこんで感染してしまう空気感染につながります。
嘔吐による吐しゃ物処理は適切な方法で行う必要があります。
速乾性手指消毒薬は効かないと心せよ!!
ウイルスや菌を除去するには消毒薬が一番であろう、といった概念が一般的に多く見られます。しかし、病院などの入り口においてある速乾性手指消毒薬はノロウイルスに全く効きません。
消毒薬はアルコール製剤ですがノロウイルスはアルコールを物ともしない強さを持っています。また、熱にも強いといった特徴もあり、とても厄介なウイルスなのです。
確実に消毒する為には次亜塩素酸が効果的です。家庭にある台所用ハイターがそれに当たります。洗濯用のワイドハイターと間違える方がまれにいますので、注意してください。
次亜塩素酸での除菌には、あまり強い濃度は必要ありません。2%から5%もあれば十分にノロウイルスを除菌する事が出来ます。家具によっては色落ちもあるかもしれませんので、注意して使用してください。熱処理も可能ですが、85℃以上の温度で1分以上加熱し続ける必要があります。
治療法は無し!!
ノロウイルス感染症の治療法は基本的に対処療法です。ウイルスに対する特効薬は今のところ存在しません。ですので、体自身が嘔吐や下痢で体からウイルスを排出しようとしている反応をわざわざ薬で抑えるといった事もしません。
ノロウイルス感染症時に一番気を付けたい事は脱水です。嘔吐や下痢で水分が過剰に排出される上に、水分補給しても腸の状態も良くないので、なかなか吸収も上手くいかない状態にあります。
子供は特に体に含んでいる水分の絶対量が少ない為、脱水症状を引き起こしやすい状態にあります。
効果的な水分補給法
まず、何を飲んだらよいかといいますと、「大塚製薬のOS-1」です。嘔吐下痢がひどい時は特にこの飲料を選択する事をお勧めします。
また、水分の飲み方ですが、一気に沢山の量を飲むのではなく、少量を数回に分けて飲む方が体に吸収されやすくなります。目安としては15分に一口程度と覚えておいてください。
効果的な予防法
徹底した手洗い、うがいが一番であり一番難しいものです。是非、頑張って手洗いうがいを行ってください。
まとめ
ノロウイルスを正しく理解し、子供の病気を防ごう!!
いつ流行るのか!?
下痢より嘔吐を心配せよ!!
速乾性手指消毒薬は効かないと心せよ!!
治療法は無し!!
効果的な水分補給法
効果的な予防法