ヘルペスと言えば「大人にできるもの」といったイメージのある皮膚の疾患ですが、実は子供にも比較的多くみられます。特に子供の場合口腔内にヘルペスができる事も多くみられますので、口内炎と勘違いしてしまい発見が遅れる事も稀ではありません。
口唇ヘルペス の 原因 と対策を紹介しますので、疑わしいい場合は病院受診を行ってください。小児科でも対応してもらえます。
大人だけじゃないの?子供にでた口唇ヘルペスの原因とは??
ヘルペスの原因
60歳以上の日本人は殆どが感染しているといわれるヘルペスウイルスの中で、単純ヘルペスウイルスというものが原因で皮膚に水疱などができる病気を引き起こします。若年層では年々ヘルペスウイルスの保有率は下がりつつありますが、20~30代の半数は未だ保有しているといわれます。
一度人間の細胞の中に取り込まれたウイルスは消滅させることができず、感染力も強い為ヘルペスウイルスを避けるという事は困難を極めます。ただし、ヘルペスウイルスは感染しているからといって必ず発疹などの発症につながるとは限りません。
種類
単純ヘルペスウイルスには2種類の型があり、Ⅰ型・Ⅱ型といった風に分類されます。口唇ヘルペスの原因となるものはⅠ型になり、ヘルペス性歯周口内炎、ヘルペス性角膜炎なども含め、主に上半身に多く症状が現れます。
感染経路
ヘルペスの患部に直接触れたり、唾液を介したりして感染するといった接触感染が主な感染経路です。特に子どもが感染する場合は、親子間の接触が原因であることが殆どです。
一度体の細胞に取り込まれたヘルペスウイルスは消える事がありませんので、一度感染すると生涯にわたってヘルペスウイルスを保有するという事になります。
症状
口唇ヘルペスの症状は初感染の時に出る場合と、再発で出る場合で特徴が異なります。子供の頃の初感染では症状が全くないか、極軽度である事が殆どですが、大人になっての初感染では症状が重症化しやすいといった特徴があります。
大人になっての初感染では口唇周りに水疱を伴う発疹などが沢山できるほか、首周囲のリンパ節の腫れ、発熱がみられるなど回復までに時間を要する事が多いです。再発の場合は比較的軽度な症状が多く、水疱ができても10日前後で治まります。
治療
抗ウイルス剤の塗り薬と飲み薬を併用した治療を行います。まれに、飲み薬を飲んでいても症状の軽減を見ない例もあり、その際は漢方薬との併用も検討されます。ヘルペスによる水疱ができてしまった際には、患部を触らない、タオルなど共有しない、水疱を破らないといった配慮も必要です。
アトピー性皮膚炎を持った子供は皮膚のバリアが弱く感染、発症を引き起こしやすいので、アトピー性皮膚炎のケアも日ごろから行っておく必要があります。
対策
ヘルペスの発症の殆どは再発です。再発しやすい条件は体が弱り免疫力が低下しているときになります。子供の場合、熱や寝不足、不規則な食事等、ちょっとした日頃の生活の油断でヘルペスの再発の可能性を作ってしまいます。
早寝・早起き・朝ごはんといった生活リズムを整える事や、適度な運動を行う事で免疫力を高めヘルペスだけではなく他の病気にかかりにくい体作りというものを日ごろから心がけたいものです。
乳幼児にできやすい特殊なヘルペス
ヘルペス性歯肉口内炎という症状があります。これは、乳幼児の際に熱発から始まり口腔に水疱ができ、痛みを生じるといった症状を呈する事が特徴です。食事や水分をとることを嫌がり脱水や栄養不良につながる事があります。
子供がミルク等、口に食事を運ぶことを嫌がる際は注意深く口腔内を観察してみてください。また、言葉で意思表示できない子供は特にですが、食事を口にしないなどの行動が見られる時は何らかの体調不良のサインだと思って早い段階から小児科を受診した方が無難です。
まとめ
大人だけじゃないの?子供にでた口唇ヘルペスの原因とは??
ヘルペスの原因
種類
感染経路
症状
治療
対策
乳幼児にできやすい特殊なヘルペス