扁桃腺が腫れて痛みや辛さで何度も苦しむ子供の姿は親にとっては胸が痛くなります。少しでも軽減させるために 扁桃腺 の摘出や切除 手術 を検討しますが、 費用 の問題だけでなく、子供に手術の苦しみを体験させることにもためらいを感じます。
今回は扁桃腺を紹介します。
扁桃腺摘出・切除手術は費用以上のメリットがあるのか?(前編)
扁桃腺の役割とは?
扁桃腺とはどこの部分を指すのでしょうか。開口すると通称のどちんこ、いわゆる口蓋垂(こうがいすい)を中央にして、その両サイドの膨らみを扁桃腺と言います。人間は体のさまざまな箇所で多くの細菌やウイルスの侵入から体を守るために戦ってくれることで健康に生きることができています。
それは免疫力というもので、その免疫力が低下することで、体の各所に異常をきたし、さまざまな疾患を発症することになってしまうのです。それだけ人間が生きるためには免疫力というものは重要になるのです。扁桃腺にはその免疫機能が備わっています。
扁桃腺は体の成長と同様に大きさも変わり、小学校にあがるころまでに大きく成長し続けます。その免疫機能をもった扁桃腺の役割はこのころ非常に重要になります。しかし年齢を重ね、体が成長するにつれて、扁桃腺がもっていた免疫機能は軽減されることで徐々に大きさも小さくなってきます。
そして10代半ばころにはさまざまな箇所のリンパ節に免疫機能の役割を譲ることになります。小学校にあがるころまでの子供は扁桃腺が大きくなることで細菌やウイルスの侵入を受け止める体積が増えることに加え、免疫力が未発達ということもあり、さまざまな疾患を発症しやすく扁桃腺も腫れやすくなるのです。
自身の子供の扁桃腺が腫れる症状が何度も繰り返されることで扁桃腺の摘出や切除手術を検討するものの、費用や摘出や切除の善し悪しで頭を悩ませる親たちも少なくないようです。
扁桃腺が腫れる原因とは?症状は?
扁桃腺が腫れる症状を扁桃炎と言います。扁桃炎を繰り返す人にとって誰もが1度は扁桃腺の摘出や切除手術を検討したかと思います。費用などの問題や手術内容、術後の状態などの詳細がわからず、なかなか踏み切れない状態のままとどまっている人たちも多いと思います。
患者が子供の場合はなおさら親としては踏み切ることは難しいでしょう。手術対象者が大人と子供では、子供のころに手術をした方が術後の回復力が早いという報告もあります。扁桃炎の症状は非常につらいと言いますがどのような症状が出るのでしょか。
主な症状としては扁桃腺が赤く腫れて白い膿がつきます。そのほか38度から40度程度の高熱、関節痛、倦怠感、のどの痛み、のど下のリンパ腺の痛み、耳の痛みなどの症状が出ます。
これが急性扁桃炎で比較的成人に多いとされており、言葉どおり急激に上記のような症状が出る場合のことを言います。
一方ほとんどの場合熱は急性扁桃炎ほど高くはないですが、症状は急性の場合とほぼ同じで、年に何回も発症する場合慢性扁桃炎と言います。こちらは免疫機能がまだ不十分な幼児期などをはじめとした子供が繰り返し発症する傾向にあります。
ではなぜ扁桃腺が腫れるのでしょうか。
1つ目の原因は細菌、ウイルス感染によるものです。インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、溶連菌、肺炎球菌などの細菌やエンテロウイルス、EBウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどのウイルスに感染することによります。
2つ目の原因は過度なストレスや疲れによる免疫力低下によるものです。仕事が多忙でストレスが多い生活はどうしても睡眠不足で、食事も偏食になりがちです。不摂生は自律神経をくずし免疫力を低下させてしまうことで体のさまざまな部分で弊害が生じるようになります。
風邪などをはじめとした疾患も免疫力が低下することで発症しやすく、また重症化しやすくなります。扁桃腺には常在菌がいて、健康時には特に体に弊害はありません。しかし免疫力が低下することで、その常在菌が体に害を及ぼす細菌を繁殖しやすい環境作りをしてしまうことになるのです。
3つ目の原因は空気の乾燥で口が渇くことです。口の中は唾液があり、その唾液の流れによって細菌が口の中に常駐することを防ぎます。しかし空気が乾燥すると唾液の分泌量が激減して口の中が渇き細菌がとどまりやすい環境を作り出してしまいます。
これは扁桃炎だけでなく、さまざまな疾患を導いてしまう大きな原因になります。鼻呼吸であれば鼻毛がホコリやさまざまな細菌の侵入を少しでも妨げてくれます。しかし日頃から口呼吸で、なおかつ無意識にいつも口を開き気味の人は口からの細菌の侵入を大歓迎しているような状態を自ら作り上げているということなのです。
まとめ
扁桃腺摘出・切除手術は費用以上のメリットがあるのか?(前編)
扁桃腺の役割とは?
扁桃腺が腫れる原因とは?症状は?