鵞口瘡 とは新生児や乳幼児に多く見られる舌についた白い苔の様なものをいい、口腔内カンジタ症とも呼ばれます。カンジタ菌はもともと人が持ち合わせている菌ではありますが、まだ抵抗力の弱い赤ちゃんなどには繁殖し易いものです。
しかし、鵞口瘡は健康のバロメーターとしても役立ちますので日々観察する事も大切です。
鵞口瘡は健康のバロメーター
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鵞口瘡自体はあまり気にする必要はない
鵞口瘡はカンジタ菌の増殖によるものですが、カンジタ菌は人間とは切っても切れない菌でもあり、命に影響するものではありません。基本的には赤ちゃんの成長と共に免疫力も向上し自然治癒します。どうしても気になる場合は抗菌剤での治療を行えます。
赤ちゃんの体調に気を配る
口の中は唾液によってカンジタ菌のようなカビの一種は生えにくい環境にあるのですが、赤ちゃんの体力が落ちていたり、栄養状態が悪かったりすると菌が繁殖し、なかなか改善しない事があります。
しばらく様子をみても改善が見られない場合は、一度小児科にかかって相談される事をお勧めします。
妊娠中に気を付ける
母親が妊娠中にカンジタに感染しいていると、子供にカンジタ菌をうつしてしまいます。また、治療せずに子育てを続けると、授乳時や手指、カンジタ菌の付着したものからさらに感染を広げる事になってしまいます。
妊娠時はカンジタに感染するリスクが非常に高まりますので、いつ何時感染してしまうかわかりません。下り物のようなものが見られたりするなど少しでも異状を感じましたら、産婦人科に相談して検査を受けることが必要です。
妊娠時は何かと不安も多く夫婦のスキンシップはとても大切ですので、あえて避ける必要はありませんが、予防はしっかりと行いましょう。カンジタが発見された場合は、夫婦共に検査し治療しておきましょう。
子供が口に入れるものは清潔に
鵞口瘡の原因であるカンジタ菌はどこにでも存在します。乳幼児期の子供はなんでも口に入れてしまいますが、それは口で感触を確かめ、そこから得た情報が心や体の発達を促します。ですので、子供が物を口に入れることは危険な場合を除いて自由にさせたいものです。
しかし、子供が口にするものが不潔であれば、鵞口瘡を作る原因となっていまいます。おもちゃはもちろんの事、日常的に使うタオルや食器、母乳の場合は授乳の前に乳首の消毒も必要です。
どうしても白い苔がきになるならパイナップル!
鵞口瘡によって舌にできた白い塊は菌が繁殖してしまってできたものです。自然治癒や抗菌剤の塗布を行えば、早くて2週間程度で目立たなくなってきますが、しつこく残る場合はパイナップルの果汁でとってしまうという方法もあります。
パイナップルの果汁に含まれる酵素が白い塊を分解してくれます。ガーゼにパイナップルの果汁をしみこませてそっと舌をこすってあげると、白い塊が取れてきます。一気にとってしまおうとせずに数回に分けておこなうことが大切です。
舌にできた白い苔、実はそんなに悪いものではない
実は誰にでも見られる、舌の白い物体。薄くついている場合は健康的で理想的な状態と言えます。適度な水分の保持と健全な細菌の層によって舌が守られることに役立っています。一般の大人でも体調の変化によってこの白いものが厚くなったり薄くなったり日々変わっているのです。
あくまでも、健康状態を知るバロメーターとして考えておいてよいものです。通常より層が厚くなったり、色が黄色や黒っぽくなったりした時は要注意です。是非病院受診を行ってください。
まとめ
鵞口瘡は健康のバロメーター
鵞口瘡自体はあまり気にする必要はない
赤ちゃんの体調に気を配る
妊娠中に気を付ける
子供が口に入れるものは清潔に
どうしても白い苔がきになるならパイナップル!
舌にできた白い苔、実はそんなに悪いものではない